AIでKindle本を書くとき、サービス比較の前に一工程の役割を決めます。任せる補助・自分の確認・照合先をカードへ残し、AI申告の区分も公式で確認します。

ChatGPT、Gemini、Claudeを比べたのに、Kindle本を書く最初の指示が決まらない。

サービスを選ぶ前に、今の一工程で頼みたい補助と、自分が確かめることを分けてみてください。AI分業カードを一枚作ると、何を頼んで何と照合するかを残せます。

AIで、最初の指示が書けないなら、返してほしいものを一つ決める

たとえば第3章に入れたい節が八つあり、読む順番を決められないとします。

このとき「第3章を書いて」と頼む必要はありません。節タイトルだけを渡し、「初心者が読みやすい並びを二案。各案の違いも一行ずつ」と頼めば、AIから受け取るものは比較材料に絞れます。

返ってきた順番が自分の体験の時系列を壊していないか、外せない節が残っているかは、自分の記録と照らして決めます。

AI側へ寄せやすいのは、たたき台と比較材料。自分に残すのは、採用するかどうかの判断です。

出版工程ごとに「補助」と「判断」を分ける

AIを使える場所は本文だけではありません。

工程 AIへ頼める補助 自分で残す判断 照合するもの
企画・構成 切り口や並べ方の候補 誰へ何を約束し、何を残すか 自分の企画メモ・目次
本文・編集 手元の材料を使った下書きや言い換え 経験、数字、意味を変えてよいか 自分の記録・一次情報
表紙・画像 方向性やラフの候補 権利、内容との一致、AI申告 素材の利用条件・KDP公式
公開準備 紹介文の候補や確認項目 申告、権利、プレビューの最終判断 KDP公式・実際のプレビュー

AIサービス名より、依頼の条件を固定する

AIサービスの機能や料金は変わります。「この作業は必ずこのAI」と決めると、更新のたびに比較し直すことになります。

固定したいのはサービス名ではなく、依頼の境界です。

「この節タイトルだけを材料に、順番を二案。本文は書かない。採用判断は自分の目次と照らす」のように、渡す範囲、返してほしい形、触らない箇所、照合先を一度に伝えます。

個人名、会社名、契約内容、金額、未公開計画などは、そのまま貼らないでください。仕事で使う場合は社内ルールを優先し、各サービスのデータ取り扱いと設定を確認します。

同じ依頼を別サービスでも試す場合は、共有してよい情報だけを使います。比較のために機密情報まで複製する必要はありません。

KDPのAI生成とAIアシストは区別して確認する

KDPは、AI生成コンテンツとAIアシストコンテンツを分けています。

  • AI生成:AIツールが実際のテキスト、画像、翻訳を作成したもの。後から大幅に編集しても、KDP上はAI生成と見なされます
  • AIアシスト:自分で作った内容をAIで編集、改良、エラーチェックしたもの。またはAIでアイデアを得て、最終的な内容を自分で作ったもの

新しい本を出版するときや既存の本を編集して再出版するとき、AI生成コンテンツはKDPへの申告が必要です。AIアシストは申告不要と案内されています。

申告と権利確認は別です。KDPは、AI生成・AIアシストのどちらもコンテンツガイドラインと知的所有権を守る必要があるとしています。

後で申告を確かめる材料は、AIを使った場所と使い方の記録です。完成時に思い出すより、作業中にメモしておく方が確認しやすい。

一工程だけ「AI分業カード」を作る

紙かメモアプリに、四行書きます。

  1. いま止まっている工程
  2. AIに頼む補助
  3. 自分が確かめること
  4. 何と照らして確かめるか

記入例

書き方の架空例です。

  • 止まっている工程:第3章の節が八つあり、読む順番を決められない
  • AIに頼む補助:節タイトルだけを渡し、初心者が読みやすい並びを二案出してもらう
  • 自分が確かめること:体験の時系列が崩れていないか、外せない節が残っているか
  • 照合先:自分の体験メモと現在の目次

「順番を考えて」との違いは、任せる範囲と戻す先が見えることです。返答を採るかどうかも、三行目と四行目で判断できます。

材料は必要な範囲だけ渡します。「全部渡す」ことを前提にしません。

今日は、AIを選ぶより一工程を選ぶ

どのAIが一番かを決めても、何を頼むかが曖昧なら指示は書けません。

いま止まっている工程を一つ選び、「AIに頼む補助」「自分が確かめること」「照合先」を一行ずつ書いてください。今日は一枚で十分です。

AIの下書きが一般論のままなら、AIで書いたKindle原稿が薄い|一段落に経験と判断を足す見直し方を使えます。出版の工程を確認したい場合は、Kindle出版の始め方を使ってください。