似たKindle本があるとき、ジャンルを変える前に企画を比べます。競合一冊と、誰へ・何を・どの記録から書くかを三行で残す差分メモの使い方です。

売れ筋のジャンルに入ろうとしたら、似た本が何冊も見つかった。

すぐ別のテーマへ逃げる前に、競合一冊と「誰へ、何を、どの記録から書くか」を比べてみてください。三行の差分メモで、自分が語れる企画の違いを残します。

Kindle出版では、テーマが同じでも企画まで同じとは限らない

「時間管理」という言葉が同じでも、残業続きの会社員へ向けた本と、子どもの支度で予定が崩れやすい人へ向けた本では、必要な話が変わります。

朝の習慣を広く扱うのか。前夜の準備だけに絞るのか。

読者の一日が変われば、入れる場面も、伝える順番も変わります。

Amazon KDPも、カテゴリーは人気だけでなく本との関連性を見て選び、キーワードは内容を正確に表す具体的な言葉を使うよう案内しています。売れ筋の外形へ企画を寄せるためのルールではありません。

似ているテーマを見つけたら、「かぶった」と消すのではなく、誰のどの場面を扱っている本なのかまで見ます。

比べるのは、タイトル、サブタイトル、商品紹介、公開されている目次から確認できる範囲だけです。書かれていないことは、想像で埋めず「不明」と残します。

差が出るのは、あなたが実際に見たこと

競合の章立てを観察することと、その並びを自分の目次へ写すことは別です。

自分が試したこと。うまくいかなかった場面。判断を変えた理由。当時のメモ。

こうした話が本文に入らなければ、テーマを少しずらしても中身は一般論へ戻ります。

何冊も続けて眺めて「全部同じ」に見えているなら、いったん一覧を閉じましょう。まずは一冊へ戻ったほうが、どこが同じかを追いやすいです。

一冊だけで作る「3行差分メモ」

気になっている本を一冊だけ選び、次の三行を埋めます。

  1. 同じ点:テーマ、読者、読後にできることのうち、重なっている部分
  2. 違う点:読者が困る場面や、扱う範囲の違い
  3. 自分が語れる点:経験、失敗、記録、判断など、本文に出せるもの

今日は一冊、三行までです。

これでは差が見えない

  • 同じ点:朝の時間管理について書いている
  • 違う点:雰囲気が違う
  • 自分が語れる点:自分なりの方法がある

「雰囲気」「自分なり」では、次の一文が書けません。

ここまで書けると、本文へ戻れる

※以下は書き方を示す記入例で、本人・受講生事例ではありません。

  • 同じ点:どちらも、朝に自分の作業時間を作ることを扱う
  • 違う点:比較した本は会社員の朝習慣全般。企画案は、子どもの支度で予定が崩れやすい人の「前夜の準備」だけに絞る
  • 自分が語れる点:前夜に翌日の一つを決めた日と、決めなかった日の違いを記録したメモを使う

これなら、「子どもの支度で朝の予定が崩れやすい人へ、前夜の準備を、日ごとの記録から書く」と一文にできます。

珍しさを足したのではありません。読み手が「自分のことだ」と分かる場面と、書き手が見せられる記録を置いただけです。

手元に記録や経験がないなら、無理に差を作らなくて大丈夫。その企画は消さず、いったん保留にできます。

今日は、一冊だけ開く

売れ筋一覧を何度も見直すより、比較する一冊を決めましょう。

差分メモを三行埋めたら、最後に「誰へ、何を、どの記録から書くか」を一文で残します。

三行まで埋まらなければ、企画を捨てるのではなく保留で構いません。どこが空いたか分かれば、次に探すのは新しいジャンルではなく、自分の経験か読者の場面です。

次の作業を選ぶときは、Kindle本の読者像が決まらない|過去の自分の一場面から考えるを使えます。出版の工程を確認したい場合は、Kindle出版の始め方を使ってください。