Kindle出版の目的が決まらないときは、誰へ何を渡す本かを一文に。空欄つきの目的文と作例から、目次や原稿を選ぶときに戻れる基準を作ります。

「誰のために書く本なんだろう」と迷ったら、KDPの操作を覚える前に、本を出す目的を一文へ絞ってみてください。

決めるのは、誰へ何を渡す一冊か。空欄つきの目的文を使って、目次や原稿を選ぶときに読み返せる一行を作ります。

Kindle出版の目的が決まらないと、作業の順番でも迷う

Kindle出版を調べると、KDP登録、原稿、表紙、AI、価格と、先に覚えたいことが並びます。

「全部分かってから始めたい」。でも僕なら、操作のページを増やす前に、誰に読んでほしい一冊かをメモします。同じ経験でも、家族へ記録を残す本と、仕事の相談前に考えを知ってもらう本では、入れる話が違うからです。

たとえば家族への記録なら、昔の家で交わした会話が中心になるかもしれない。相談前の相手へ渡す本なら、その会話より、どんな場面で何を判断したかを先に残したい。

印税や集客の目標もあるでしょう。それを一冊の中身へつなぐために、まず「読んだ人へ何を渡すか」を一文にする。操作は、その一文を届けるために選んでいきます。

目的文は、迷ったときに戻すための基準です。別の本にあった内容でも、自分の目的に要らなければ、今回は外せます。

一冊目の目的は「誰へ、何を渡すか」で十分

目的と聞いて、立派な理念を書く必要はありません。

一冊目なら、次の二つが見えれば進めます。

  1. どんな場面で困っている人に読んでほしいか
  2. 読み終えたあと、何を持ち帰ってほしいか

以下は説明用の架空例です。

副業を始めたいのに情報収集だけで終わっている一年前の自分へ、最初の一週間で試したことを渡す。

市場調査もタイトルも未確定です。それでも、対象は「一年前の自分」、渡すものは「最初の一週間の経験」と見えてきます。

これなら「副業のすべて」を一冊へ詰め込まずに済みます。

完成した企画ではなく、迷ったときに戻る仮の基準。最初はそれで足ります。

目的がない本は、書くほど「全部入り」になりやすい

初心者向けに書き始めたはずが、自分の半生、専門知識、便利ツール、収益化、SNS集客まで入れたくなる。

情報は増えますが、読む側は「自分は何をすればいいのか」を選びにくくなります。

たとえば、次の目的文では範囲を切れません。

NG例

私の知識と経験をすべて伝え、たくさんの人に役立つ本を出す。

何かを届けたい、という思いは伝わる文です。ただ、誰のどの場面を変える本なのかが見えません。

書き換え例

初めてオンライン講座を作ろうとして内容を詰め込みすぎている人へ、一つの講座で約束する変化を絞る考え方を渡す。

僕なら、この目的文を見て、講座に入れる内容を絞るところまでは書きます。広告の出し方や受講後の継続商品まで広げるのは、別の本へ。今迷っているのは、一つの講座で何を約束するかだからです。

目的文は、入れる話と外す話を選ぶための道具です。執筆中に増えた情報を「今回は入れない」と判断するためにも使えます。

5分で「一冊目の目的文」を作る

スマートフォンのメモへ、次の一文を貼ってください。

私は、【どんな場面で困っている人】へ、【自分が渡せる見方・経験】を届け、読み終えたあとに【最初の小さな変化】が起きる本を出す。

きれいな文章に整えるのは後で大丈夫です。

説明用の架空例なら、こう書けます。

私は、育児と仕事の間で資格勉強が続かず困っている人へ、勉強時間を増やす前に中断の原因を記録した経験を届け、今週試す一つを決められる本を出す。

この段階では、売れるテーマかどうかを判定しません。「書きたいこと」だけにも、「売れそうなこと」だけにも寄せず、誰のどんな詰まりへ自分の何を渡すのかを置きます。

空欄が残っても構いません。空いている場所が、次に確かめることだからです。

空欄つきの目的文を保存したら、今日の作業は完了です。次の記事は、空いた場所に合わせて一つだけ選びます。

  • 【自分が渡せる見方・経験】が空くなら、経験からテーマ候補を作る
  • 【どんな場面で困っている人】が空くなら、過去の自分から読者像を作る
  • 【最初の小さな変化】が大きすぎるなら、読後にできる一動作まで縮める

その目的文で進めるか、三つだけ見る

  • 「みんな」ではなく、一人の困っている場面が浮かぶか
  • 自分が実際に話せる経験や判断が入っているか
  • 読後の変化が、一冊で扱える大きさか

三つとも満点でなくて大丈夫です。テーマや読者を調べるうちに、目的文は変わります。

ただ、目的が空のまま作業だけを増やすと、迷ったときの戻り先がありません。

一文を仮置きできれば、Kindle出版で次を選ぶ基準ができます。

今日やるのは、空欄つきの一文まで

空欄つきの目的文を一つ保存してください。保存したら、今日の作業は完了です。

【自分が渡せる見方・経験】が決まらないなら、経験からテーマ候補を作る三つの問いへ進んでください。

【どんな場面で困っている人】がぼんやりしているなら、過去の自分から読者像を作る方法を使えます。

全部を一晩で決めなくて構いません。

次の作業を選ぶときは、Kindle本に書くことがない?経験からテーマ候補を一つ作る三つの問いを使えます。出版の工程を確認したい場合は、Kindle出版の始め方を使ってください。