Kindle出版の販売ページで踏みやすいKDP規約違反を14項目で整理。タイトル、キーワード、カテゴリー、表紙、A+コンテンツ、内容紹介のNGを出版前に確認できます。

クリック率が跳ねる、
禁断のタイトルテンプレート。

入れるだけで検索に強くなる、
売れるキーワード一覧。

表紙に1行足すだけで
「おっ」と手が止まるキャッチコピー。

Kindle出版のまわりには、
本を売るための武器が
山ほど転がっています。

「これ使えば、
自分の本もいけるんじゃない?」

って気持ちになるのも、自然。

せっかく本を書いたなら、
読まれたいし、
見つけてもらいたいし、
ちゃんと売れてほしい。

ただ、KDPの入力画面では、
地雷が埋まっています。

タイトルを少し強くして、
表紙にキャンペーンっぽい言葉を足す。

カテゴリーも、
できるだけ勝てそうな場所を選ぶ。

著者から見れば、工夫。

でも

Amazon側から見ると、
読者を誤解させる販売ページに
変わってしまうことがあります。

しかも厄介なのは、
本人に悪気がないこと。

今回は、販売ページとKDP設定で踏みやすい規約違反を、
14項目に絞って整理します。

Kindle販売ページは、ただの飾りじゃない

販売ページは、本の看板です。

読者は、その看板を見て
「これは自分に関係ある本か」
「信頼して買っていい本か」
を判断します。

だからKDPのルールも、
根っこではかなりシンプルなんですよね。

読者をだまさない。
読者を変な棚に連れていかない。
本の中身と違う期待を持たせない。

きれいな正論っぽく聞こえるけど、
実務ではここがめちゃくちゃ大事です。

たとえば、
表紙には「副業ノート」としか書いていないのに、
KDPのタイトル欄で「月10万円を稼ぐ副業ノート」と盛る。

本の内容は文章術なのに、
競合が少ないから別ジャンルのカテゴリーに入れる。

A+コンテンツに
「今だけ無料」
「今すぐ購入」
といった言葉を置く。

このあたりは、
売りたい気持ちが強いほど
スッと手が伸びます。

でも、Amazonの公式ヘルプでは、
本のタイトル、表紙画像、商品説明を含む本のコンテンツ全体がガイドラインの対象になると説明されています。

つまり、原稿だけ守ればOKではありません。

販売ページも、
本の一部として見られます。

まずは14項目を全体で見る

今回扱うのは、販売ページまわりで特に見落としやすい14項目です。

レビュー、リンク、原稿、アカウント運用にも注意点はありますが、
ここではKDP管理画面と販売ページに直接関係するものだけに絞ります。

領域確認する場所項目数
メタデータ系タイトル、サブタイトル、シリーズ、キーワード、カテゴリー8
ビジュアル系表紙画像、A+コンテンツ5
テキスト系内容紹介のHTML1

出版前に全部を完璧に暗記する必要はありません。

まず持っておきたい感覚は、
入力画面を進めながら
「あ、ここは規約が絡む場所だ」
と気づけること。

気づければ、止まれます。
止まれれば、調べ直せます。

出版の事故は、
だいたい勢いで押したボタンの向こう側にあります。

メタデータ系:タイトル・キーワード・カテゴリーのNG

メタデータは、
読者に本を見つけてもらうための情報です。

だからこそ、
ここを盛りすぎると危ない。

検索で拾われたい気持ちはわかります。
僕も、ここを雑にしたくなる気持ちはかなりわかります。

でもKDPのメタデータは、
SEOの裏技置き場ではありません。

本の中身を、正確に伝える場所です。

1. 表紙とタイトル欄の文言がズレている

KDPのタイトル欄に入れる文字は、
表紙に書かれているタイトルと一致している必要があります。

表紙が「はじめてのKindle出版」なのに、
KDP側で
「はじめてのKindle出版 30日で印税収入を作る完全ガイド」
と足してしまう。

これ、やりたくなるんです。

表紙を作ったあとで、
「あ、検索キーワード足した方がよくない?」
と気づくことがあるから。

ただ、後からKDP側だけ盛ると、
読者から見たタイトルと登録情報がズレます。

対策は、先に決めること。

表紙、タイトル欄、原稿内のタイトルを
同じ文字列でそろえる。

地味ですが、出版前の基本チェックに入れておきたい場所です。

2. タイトルやサブタイトルにランキング誇示語を入れる

「ベストセラー」
「No.1」
「第1位」
「日本一」

こういう言葉をタイトルやサブタイトルに入れるのは危険です。

KDP公式のメタデータガイドラインでは、
キーワード欄の禁止例としても「ベストセラー」などのランキング語が挙げられています。

タイトルでこれをやると、
読者に「Amazonが公式に認めた本なのかな」と誤解させる可能性があります。

たとえ本当に一瞬カテゴリー1位を取ったとしても、
その実績をタイトル欄に焼き付けるのは別の話です。

実績を伝えたいなら、
自分のブログやSNSの独自画像で、
事実関係がわかる形にする。

KDPのタイトル欄は、
実績のトロフィーケースじゃないんですよね。

本の名前を置く場所です。

3. 「無料」「今だけ」「最新版」など時間依存ワードを入れる

タイトルやサブタイトルに、
価格、キャンペーン、期間限定感を入れるのも避けます。

たとえば、
「今だけ無料」
「99円」
「最新版」
「新刊」
「お買い得」
みたいな言葉。

今は正しくても、
時間が経つとズレる言葉があります。

今日の「最新版」は、
来年の最新版ではありません。

無料キャンペーンも、
キャンペーンが終われば過去の話になります。

販売ページは、
一時的なチラシではなく
長く残る本の看板です。

一時的な案内をタイトルに入れると、
あとから看板そのものが古くなります。

4. タイトルをキーワード置き場にする

検索で拾われたいからといって、
タイトルに一般語を詰め込むのもNGです。

「ノート 日記 ギフト 本 プレゼント おしゃれ」

みたいな羅列は、
本のタイトルというより検索タグです。

KDP公式のメタデータガイドラインでも、
一般的なキーワードの繰り返し、不適切な書式、無関係な説明は避けるべきものとして説明されています。

記号を連打したり、
HTMLタグのようなものを入れたりするのも同じです。

タイトルは、
検索エンジンに向けた呪文ではありません。

読者が本棚で背表紙を見た時に、
「あ、この本はこういう本なんだ」
とわかる名前にしておく。

遠回りに見えて、
いちばん強いです。

5. 他人の商標・著者名・作品名に乗っかる

有名な著者名、作品名、サービス名、ブランド名を
許可なくタイトルへ入れるのも避けます。

「〇〇式」
「〇〇みたいに」
「人気作家△△に学ぶ」

こういう表現は、
読者の目を引きます。

でも、商標や著作権、ブランドの権利に触れる可能性があります。

Amazonのコンテンツガイドラインでも、
著作権、商標、ブランド、プライバシーなどの権利を侵害していないことを確認する必要があるとされています。

ベンチマークはしていい。

ただし、
販売ページ上で他人の信用を借りて目立とうとすると、
一気に危ない橋になります。

6. シリーズ名欄に巻数や個別タイトルを混ぜる

シリーズ本を作る時、
日本のKDPではシリーズ名とシリーズ番号の扱いに注意が必要です。

公式ヘルプでは、
「シリーズ名」欄にはシリーズ名のみ、
「シリーズ番号」欄には数字だけを入力すると説明されています。

たとえば、こうです。

入力欄OK避けたい入力
シリーズ名Kindle出版入門シリーズKindle出版入門シリーズ 第3巻
シリーズ番号3第3巻 / Vol.3

軽く見えますが、
シリーズは後から増えていくほど直すのが面倒になります。

1冊目の時点で、
KDP側の欄に合わせて整えておく方が楽です。

7. 7つのキーワードに主観や無関係語を入れる

KDPでは検索キーワードを最大7つまで設定できます。

この欄にも、
入れてはいけない方向があります。

公式ヘルプでは、
他の著者名、他の作品名、ランキング語、広告やキャンペーン語、本と無関係な語句、HTMLタグなどが禁止例として示されています。

ここでやりがちなのが、
「最高」
「画期的」
「無料」
「ベストセラー」
のような言葉を入れてしまうこと。

読者が検索する言葉ではなく、
著者が売りたい気持ちを押し込んだ言葉になっているんですよね。

キーワード欄は、
読者の検索窓を想像する場所です。

あなたの本を探している人が、
本当に打ち込みそうな2〜3語の組み合わせにする。

それだけで、かなり安全側に寄ります。

8. 本の中身と違うカテゴリーに入れる

ランキングを取りたいから、
競合が少ないカテゴリーに入れる。

この誘惑、あります。

Kindle出版を少し学ぶと、
「穴場カテゴリーを狙おう」という話を聞くこともあります。

ただし、穴場を探すことと、
本の中身と違う棚に置くことは別です。

読者はカテゴリーを見て、
その本が何の本か判断します。

ビジネス書なのに日本史の棚に置かれていたら、
読者からすると
「え、なんでここにいるの?」
となります。

Amazon側も、読者体験を守るためにカテゴリーを変更する権利を持っています。

カテゴリーは、
ランキングを取りに行く場所である前に、
読者を正しい棚へ案内する場所です。

ビジュアル系:表紙とA+コンテンツのNG

表紙やA+コンテンツは、
文字よりも一瞬で伝わります。

だから強い。

同時に、
違反した時もかなり目立ちます。

画像に入れた文字は、
あとから読者の目に残り続けます。

「ちょっと入れただけ」が、
販売ページ全体の印象を変えることがあります。

9. 表紙画像に販促・キャンペーン文言を入れる

表紙に
「無料」
「期間限定」
「キャンペーン中」
のような文言を入れるのは避けます。

タイトル欄でNGになりやすい言葉は、
画像に焼き付けても安全になるわけではありません。

むしろ画像は、
修正する時に手間が増えます。

表紙は、本の世界観と約束を伝える場所です。

その時だけの販売施策は、
Amazon側で許可されたキャンペーン機能や、
自分の媒体での告知に分けた方が安全です。

10. 既存ベストセラーに似せすぎる

売れている本の表紙を研究するのは大事です。

配色の傾向。
文字の大きさ。
ジャンルごとの空気感。

こういう観察は、むしろやった方がいい。

ただ、レイアウト、配色、フォント、タイトルの見せ方まで寄せすぎると、
読者が別の本と誤認する可能性があります。

「あの本っぽいから売れそう」

という発想が出てきたら、
一回手を止めた方がいいです。

表紙の役割は、
有名本の影に隠れることではありません。

自分の本が、
どんな読者に向けた一冊なのかを
一目で伝えることです。

11. A+コンテンツに購入を煽る言葉を入れる

A+コンテンツは、
販売ページ下部に置ける画像やテキストのリッチな紹介枠です。

ここ、ついLPみたいに使いたくなります。

「今すぐ購入」
「カートに追加」
「無料」
「割引」
「お買い得」

こういう言葉を入れたくなる。

でもKDPのA+コンテンツガイドラインでは、
価格やキャンペーンの詳細、割引、利用者に購入を促す言葉を含めないよう説明されています。

A+コンテンツは、
購入ボタンの代わりではありません。

本の中身を立体的に見せる場所です。

目次の一部、読者が得られる変化、著者の背景、シリーズの位置づけ。

そういう情報を、読者が安心して判断できる形にする。

煽るほど、A+は弱くなります。

12. A+コンテンツに時間依存表現を入れる

A+コンテンツでは、
「今」
「新しい」
「最新」
「販売中」
「祝日」
のような時間に依存する情報も避けます。

公式ガイドラインでも、
時間依存の情報は記載しないよう説明されています。

画像に
「2026年最新版」
と入れたくなる気持ちはわかります。

でも、来年それを見た読者はどう感じるか。

「この本、更新されてないのかな」

とザラッとした違和感が残るかもしれません。

販売ページは、
読者の信頼を積む場所です。

古くなる言葉を減らすだけで、
ページの寿命は伸びます。

13. A+コンテンツで他社商品と比較する

A+コンテンツの比較表は便利です。

ただし、比較できるのは基本的に自分のKDPアカウントで出している他の本です。

公式ガイドラインでも、
比較表は自分のKDPアカウントの他の本との比較に限られると説明されています。

「他の本よりわかりやすい」
「有名講座より安い」
「競合サービスより実践的」

こういう比較は、
販売ページではかなり危ない。

読者に伝えるべきなのは、
他人の弱点ではなく、
自分の本がどんな読者の何を助けるのかです。

比較で勝つより、
読者の状況にピタッと合う方が強いです。

テキスト系:内容紹介のHTMLでやりすぎない

内容紹介は、
本を読む前の読者に渡す30秒の説明です。

ここでやることは、
本の魅力をわかりやすく伝えること。

装飾で殴ることではありません。

14. 内容紹介でサポート外HTMLや過剰装飾を使う

KDPの内容紹介では、
一部のHTMLタグを使えます。

ただし、何でも自由に装飾できるわけではありません。

サポート外のタグを使ったり、
不自然な改行を大量に入れたり、
表示を崩すような書き方をしたりすると、
読者にとって見づらい販売ページになります。

公式のメタデータガイドラインでは、
内容紹介に入れられない情報として、
電話番号、住所、メールアドレス、WebサイトURL、レビュー、推薦文、レビュー依頼、販促資料、期間限定の内容、価格や他ストア情報、キーワードやタグフレーズなども示されています。

このあたりは、レビュー編やリンク・誘導編であらためて整理します。

ここで覚えておきたいのは、
内容紹介を「検索キーワードと装飾の置き場」にしないこと。

読者が30秒で本の中身をつかめるように、
短く、正確に、読みやすく書く。

それで十分です。

ここでは軽く触れるだけのNGもある

販売ページを作っていると、
今回の14項目以外にも
「これ、同じ画面で触るよね」
という規約テーマが出てきます。

ただ、深掘りする記事を分けた方が読みやすいので、
ここでは位置づけだけ確認します。

項目詳しく扱う記事
A+コンテンツへの一般読者レビュー流用レビュー編
内容紹介でのレビュー依頼、引用、推薦文レビュー編
A+コンテンツへの外部リンクやQRコードリンク・誘導編
内容紹介へのURL、電話番号、メールアドレスリンク・誘導編
KDPセレクト登録本の原稿配布原稿・コンテンツ編
複数アカウント、KDPメール公開、予約注文の72時間ルールアカウント運用編

全部を1記事に詰めると、
読者の頭がパンパンになります。

出版前に見る記事は、
「今、自分が触っている画面で何を確認すればいいか」
が見えた方が使いやすい。

だから今回は、
販売ページの看板まわりに集中させます。

出版前のセルフチェック

最後に、KDPの入力画面を閉じる前に見るチェックリストを置いておきます。

  • 表紙、タイトル欄、原稿内タイトルの文字列はズレていないか
  • タイトルやサブタイトルに、ランキング語や販促語を入れていないか
  • キーワード欄に、他著者名、他作品名、広告語、無関係語を入れていないか
  • カテゴリーは、本の中心テーマと一致しているか
  • 表紙に、一時的なキャンペーン文言を焼き付けていないか
  • A+コンテンツで購入を煽ったり、時間依存の言葉を入れたりしていないか
  • 内容紹介に、URL、レビュー依頼、推薦文、価格、期間限定情報を入れていないか
  • 内容紹介のHTMLは、表示を崩さない最小限の装飾に留めているか

このチェックで引っかかったら、
出版ボタンを押す前に直してください。

一度止まるのは、負けではありません。

むしろ、
長くKindle出版を続ける人ほど
こういう地味な確認を飛ばしません。

公式ヘルプで確認した入口

規約まわりは、古いブログ記事やSNSの噂だけで判断しない方がいいです。

今回の内容は、主に以下のKDP公式ヘルプを確認して整理しています。

KDPのルールは更新されることがあります。

実際に出版する直前は、
この記事を入口にしつつ、
最後は必ず公式ヘルプで現在の文言を確認してください。

まとめ:規約は、読者の信頼を守るためにある

KDPの規約を読むと、
最初は少し息が詰まります。

「あれもダメ」
「これもダメ」
「じゃあ何を書けばいいの?」

って、ちょっと肩が固くなる。

でも、根っこまで見ると、
かなり一貫しています。

読者を誤解させない。
読者を間違った棚に連れていかない。
本の中身と販売ページの約束をズラさない。

販売ページは、
著者の都合を押し込む場所ではなく、
読者が安心して選ぶための場所なんですよね。

煽りを足すより、
本の中身を正確に見せる。

検索ハックに寄せるより、
読者が本当に探している言葉に寄せる。

その方が、遠回りに見えて長く残ります。

出版ボタンを押す前に、
タイトル欄と表紙をもう一度だけ見てください。

そこに、本の中身と違う期待を持たせる言葉が入っていないか。

その一呼吸が、
あなたのKDPアカウントと、
これから積み上げる本棚を守ってくれます。

次回予告:レビュー編

次回は、レビュー獲得まわりの規約違反を扱います。

相互レビュー。
特典と引き換えのレビュー依頼。
販売ページのレビュー画面の扱い。

このあたりは、
「応援してもらっているだけ」のつもりでも
危ない線を越えることがあります。

販売ページの看板を整えたら、
次は読者の声との付き合い方を見ていきます。