Kindle出版は、文章力よりも順番が大事です。何を書けばいいかわからない人へ、3つのCと10STEPで最初の一冊までの道筋を整理します。
「Kindleで本を出したいんです」
そう言いながら、何年も止まっている人は多い。
そして、止まっている理由のほとんどは同じだ。
「何を書けばいいかわからない」
でも実は、これは才能の問題ではない。
順番の問題だと思っている。
いきなり本文を書こうとするから、止まる。
いきなり完璧なテーマを決めようとするから、苦しくなる。
Kindle出版は、最初から作家になることではない。
自分の経験を、誰かに届く形へ編集していくことだ。
Kindle出版は3つのCで考える
僕はKindle出版を、3つのCで考えている。
CONCEPT。
CONTENTS。
COMMUNICATION。
つまり、価値を見つける。
価値を形にする。
価値を届ける。
この順番を外すと、だいたい苦しくなる。
中身を書く前に、誰に何を渡すのかが曖昧なまま走ってしまう。
出版してから、どう届けるかを考え始めてしまう。
そうなると、本は完成しても読者に出会えない。
だからまずは、出版を「文章を書く作業」ではなく、「ご縁を設計する作業」として見る。
ここがスタートになる。
STEP1:テーマを棚卸しする
最初にやるのは、テーマ探しではない。
自分の人生の棚卸しだ。
何に悩んできたか。
何に救われてきたか。
何度も腹が立つことは何か。
過去の自分に渡したい言葉は何か。
このあたりを書き出していく。
大事なのは、かっこいいテーマを探さないこと。
自分が実際に痛みを感じた場所から探すことだ。
STEP2:読者を一人に絞る
次に、読者を一人まで絞る。
みんなに届けようとすると、誰にも届かない。
だから、過去の自分に向けるくらいでいい。
3年前の自分。
退職を迷っていた自分。
発信したいのに怖くて止まっていた自分。
本を書きたいのに、何もないと思い込んでいた自分。
その人に向けて書く。
読者が一人見えると、言葉は急に具体的になる。
STEP3:市場を眺める
ここでリサーチをする。
ただし、ライバルを倒すためではない。
同じテーマで本を書いている人たちを見ながら、まだ支援が届いていない人を探す。
すでに強い本があるなら、それは敵ではない。
その本が支えている読者がいるということだ。
では、自分はどの読者を支えられるのか。
どの痛みに、どの角度から言葉を渡せるのか。
リサーチは、奪い合いではなく役割分担のために使う。
STEP4:コンセプトを一文にする
テーマ、読者、市場が見えてきたら、コンセプトを一文にする。
この本は、誰に、何を渡す本なのか。
たとえば、こういう形だ。
「何者でもないと思い込んでいる会社員が、自分の経験をKindle本に変えるための本」
この一文が曖昧なままだと、本文も表紙もタイトルもブレる。
逆に、この一文が決まると、あとの判断がかなり楽になる。
STEP5:目次を作る
本文を書く前に、目次を作る。
目次は、読者の変化の順番だ。
読者がどこで悩んでいて、どんな順番で視界が開けていくのか。
それを章にしていく。
自分が言いたい順番ではなく、読者が受け取れる順番で並べる。
この視点があるだけで、本はかなり読みやすくなる。
STEP6:60点で原稿を書く
目次ができたら、原稿を書く。
ここで大事なのは、60点で進めること。
最初から名文を書こうとしなくていい。
まずは、自分の中にあるものを出す。
書きながら、「あ、ここ本音じゃないな」と気づくこともある。
書きながら、読者の顔がはっきりしてくることもある。
原稿は、最初から完成させるものではない。
書きながら、自分と読者の間に橋をかけていくものだ。
STEP7:表紙とタイトルを整える
本文が見えてきたら、表紙とタイトルを整える。
Kindleでは、タイトルは本当に大事だ。
どれだけ中身がよくても、見つけてもらえなければ存在しないのと同じになる。
タイトルには、検索される言葉と、読者の悩みと、読後の未来を入れる。
表紙は、ぱっと見て何の本かわかること。
おしゃれさより、届くことを優先する。
STEP8:KDPに登録する
ここまで来たら、KDPに登録する。
ここでまた完璧主義が顔を出す。
価格はこれでいいのか。
紹介文はこれでいいのか。
カテゴリはこれでいいのか。
もちろん大事だ。
でも、公開しない限り何も始まらない。
最初の一冊は、公開すること自体に価値がある。
STEP9:出版後に届ける
出版はゴールではない。
むしろ、ここから読者との接続が始まる。
SNSで背景を語る。
記事で補足を書く。
読者の声を拾う。
次のテーマを育てる。
本は、出したあとに育っていく。
一冊を起点に、発信も講座も相談もつながっていく。
Kindleは、単なる商品ではなく、自分の思想を運んでくれる船になる。
STEP10:次の一冊へつなげる
最後は、次の一冊へつなげること。
最初の本で終わりではない。
読者の反応を見ると、自分では気づけなかった価値が見えてくる。
「ここが刺さったんだ」
「この話をもっと聞きたいんだ」
「自分の普通は、誰かにとって普通じゃなかったんだ」
そうやって、次の本の種が生まれる。
最初の一歩は、テーマを決めることではない
Kindle出版を始めたいなら、今日やることはシンプルだ。
いきなり本を書かない。
まず、3年前の自分に手紙を書く。
あの頃の自分は、何に悩んでいたのか。
何を知りたかったのか。
今の自分なら、何を渡せるのか。
そこに、本の原点がある。
完璧な企画書はいらない。
60点の言葉でいい。
自分の経験を、誰かの道標に変える。
Kindle出版は、そこから始まる。